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八代

スミくらべでカッパを負かす

彦一が千仏のどてばもどりよりってきた球磨川のかわがっぱがでてきて、 「彦一ちゃん、すみくらんがほしか。」 て、いうてきた。彦一もこんがかっぱやつ、いつも子どんがしりばっかりとって、聞いとったもんだけん ...

ふしぎなはこ

出町の庄屋どんがよそかりもどってこらしたところが、大事しとらしたつぼが、いつんまにか、われとったげな。 庄屋どんな、たまがって、家人ややとい人たちばよばしたげな。 「こんつぼを割ったのはだれか。正直に ...

にらめっこ

八代で一番ふとか、かぎ屋のひとり娘が、どぎゃんこつがあってん笑わで、一日中泣いとったり、腹立てたりして、こまらせとったげな。医者どんが、あっちこっちかりきて、いろいろんなこつばしてみたばってん、どぎゃ ...

彦一の経文

彦一のいえのおっかさんが死なしてから、今日でもう一周忌になるげな。彦一は仏さんにお経ばあげちやらんばんて思うたばってん、ぼんさんばやとうぜにがないもんだいけん、ぜんのかからんこじき坊主ばつれちきて、仏 ...

彦一のぜに拾い

八代の城下の町人どんが、 「道をあゆみよって、ひょっと道ばたん落っとるぜんば拾うとんごつ、うれしかこつぁなか。」 て、話しながり通りよったっば聞いとった彦一も、おるもいっちょぜにば拾いに出かて、八代の ...

たぬきの入道

きつねやつが、いつも彦一にだまされてばっかりを見かねてち、たぬきやつが萩原の土手で、彦一ば待つとったげな。 「彦一ちゃん。」 「オー、たぬ公かい。」 「きつねやつ、ちょっとばかばいな。いつでん彦一ちゃ ...

草ばんかげ

あるとき、彦一の親方さんへ、たのんだげな。 「もう、長かなる。こぎゃん年とってしもたもんな、こんごら、よう、病気なることが多くなってしもたっですたい。そっでですな、ほんなこてすまんこつですばってん、め ...

めかくし競走

稲荷さんの祭のよびもんな、目かくし競走げなたい。出町勝つと、となりの村勝つと、選手ば一人ずつじゃあて、いちいん鳥居かり拝殿までの石段を、目かくししてかり走りのぼる競走げなたい。 「ドドン、ドンドンドン ...

狐とやんぼし

ある日のこつ、やんぼしどんが萩原のともば行きよらすとこれ、狐やつが草に、ひんねしとったてたい。そっば見たやんぼしどんな、ふざけてかり太かほら貝を、狐の耳のとこっで「ウワーン」て吹きならきゃて見とらすと ...

彦一のさいなん

「なんか、あったな。」 て、きいてみたげな。すっと、 「じつぁな、こん村の喜作どんていうて、あきないをしてまわるひとがおらすとたい、そん喜作どんな、ほんなこつもう四、五日前もどってくるごつなっとったば ...

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